余市の紹介
余市町の概要
余市町は、北海道の西部、積丹(しゃこたん)半島の東の付け根に位置する、人口約17,000人の町です。
町の北側は日本海に面し、他の三方はゆるやかな丘陵地に囲まれています。町内には縄文から続縄文時代の遺跡が数多く見られ、古くから人が定住していたことが推測されます。
余市町の行政面積は140.62㎢です。これは東京都区部の世田谷区、大田区、品川区を合わせた面積に相当します。このうち、山林面積が93.58㎢(約67%)、畑地が10.32㎢(約7%)などとなっており、豊かな緑に囲まれた平坦地に広がる宅地5.27㎢に市街地が形成されています。
交通
余市町は、高速道路を利用すると新千歳空港まで約1時間30分、札幌市までは約50分、隣の小樽市までは約15分、また積丹半島と倶知安方面への国道の分岐点に当たる交通の要衝に位置しています。
産業
余市町は、ニシン漁により発展し町の基礎を築いてきました。春にニシンの群れが海岸近くに産卵のため押し寄せ、海辺を白く染める「群来」は風物詩にもなっています。
この他、えび、いか、かれい漁などがさかんに行われ、また北限の鮎の生息地でもあります。
一方、果樹の栽培が明治初期から試みられた結果、リンゴ、ブドウ、梨などは道内屈指の生産量を誇っています。
また、余市には、豊富な山海の幸を利用した食品加工業の歴史があり、身欠きニシンや燻製など各種の水産加工製品、そしてワインやウィスキーの醸造業も盛んです。特にワイン産業では、平成23年に道内ではじめて「北のフルーツ王国よいちワイン特区」として内閣総理大臣から認定を受けています。
文化財
余市町は温暖な気候で知られ、古くから人が定住し、多くの人々の往来がさかんな地域であったため、各種の遺跡や文化財に恵まれた歴史の宝庫です。岩面刻画で有名なフゴッペ洞窟、旧下ヨイチ運上家、旧余市福原漁場、大谷地貝塚(未公開)が国指定の史跡や重要文化財に指定されていますが、令和3年には、新たにニッカウヰスキー余市蒸溜所が重要文化財に指定されました。その他、ニシン漁の歴史を物語る水産博物館や縄文時代の墓であると言われている西崎山環状列石(ストーンサークル)などがあります。
余市の人
余市町出身の有名人と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、宇宙飛行士として大活躍した毛利衛さんではないでしょうか。平成4年、12年の2度にわたりスペースシャトルに搭乗し様々な科学実験を行いました。令和5年11月には、余市宇宙記念館の名誉館長に就任しています。
余市町からはオリンピック金メダリストも誕生しています。平成10年の長野オリンピックスキージャンプ団体で金メダルを獲得した斉藤浩哉さんは余市町生まれで余市高校(現在の余市紅志高校)出身、船木和喜さんも余市町出身です。また、昭和47年に札幌で開催された冬季オリンピックのジャンプで金メダルを獲得した笠谷幸生さん(令和6年没享年80歳)は余市高校(現在の余市紅志高校)出身です。
余市の自然・気候
札幌方面から国道5号を通り、町境のトンネルを抜けて余市へ一歩足を踏み入れた瞬間、シリパ岬の特徴ある光景が目の前に展開します。シリパは300メートル程の高さの断崖ですが、余市の町を守る防波堤のように日本海に突出しています。シリパは余市のランドマークとして余市を代表する光景の一つです。そして、シリパ岬から積丹へと続く海岸線には、えびす岩・大黒岩、ローソク岩などの奇岩が連続して現れ、ニセコ積丹小樽海岸国定公園の一部をなしています。
余市は北海道の中でも指折りの温暖な気候で知られています。冬に積もった雪は、4月に入るとすっかり消えてしまいます。周辺の山々には残雪がありますが、4月下旬には桜が咲き、次いでリンゴや梨の白い花が一斉に開花します。6月からは気温が上昇し始め、日中は半袖で過ごすことができるようになります。夏には30度を超える日もありますが、平均気温では7月、8月で20度前後と過ごしやすい気温です。9月に入ると、空が澄み渡って秋の様相を深めてゆき、11月に入ると雨が多くなり後半には雪がちらつくこともあります。冬は12月から本格的になり、雪も後半から根雪として3月まで続きます。積雪量は道内では比較的多いほうです。寒気が一番厳しく感じられる1月の平均気温はマイナス4度、2月はマイナス3度ですが、最低気温がマイナス10度を下回ることはめったにありません。
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